ボーイスカウトの始まり
それは、小さなキャンプから始まった。

1907 年ボーイスカウトの創始者ロバート・ベーデン- パウエル卿はイギリスのブラウンシー島に20 人の少年たちを集めて実験キャンプを行いました。ボーイスカウト運動の始まりにあたります。



私にも少年の日があった。

少年のころいちはん楽しかったのは、4人の兄弟といっしょに

イングランドの沿岸をあちらこちら旅した時だ。

しかし、私たちは自分のヨットを持っていて、四季を通じてどんな天候の時でもその舟で生活もし、航海もし、苦しい時も楽しい時もあったが、すはらしい愉快な時を過ごした。

そのあと、学生時代の余暇に、ウサギをとって料理したり、

鳥な観察したり、獣の足跡をたどったりして、森の中でスカウティングを満喫した。

後に陸軍に入ってからは、インドとアフリカのジャングルで野獣狩りをしたり、カナダで山奥の男たちといっしょに暮らしたりして、

限りない楽しさを味わった。

それから、南アフリカの軍隊生活におけるキャンプで、ほんとうのスカウティソグを経験することができた。

さて、このような生活が非常に楽しかったので、私は「本国の少年たちにも、この楽しさを味あわせたらどうだろうか」と考えた。

 

世界のボーイスカウト運動の始まり

BPボーイスカウトは、健やかな子どもを育成する世界的な運動です。この運動は、1907 年イギリスのブラウンシー島で行われた小さなキャンプからスタートしました。かねてから少年たちの教育に大きな関心を持ち、このキャンプを主宰したイギリスの退役将軍ロバート・ベーデン- パウエル卿は、インドや南アフリカでの体験をもとにさまざまな野外教育を通じて、少年たちが男らしさを身につけ、将来社会に役立つ人間に成長することを願い、20 人の子どもたちとともに実験キャンプを行いました。 このキャンプの体験をもとに、翌年「スカウティング・フォア・ボーイズ」という本を著し、少年たちの旺盛な冒険心や好奇心をキャンプ生活や自然観察、グループでのゲームなどの中で発揮させ、「遊び」を通して少年たちに自立心や、協調性、リーダーシップを身につけさせようとしました。これがボーイスカウト運動の始まりです。


日本のボーイスカウト運動の始まり

 日本には、1908 年(明治41 年)にこのボーイスカウト運動が伝わりました。当時全国各地には様々な少年団が数多くありましたが、全国的な統一組織結成への動きが起こり、1922 年(大正11 年)4 月13 日に「少年団日本連盟」が創立され、ボーイスカウト国際事務局に正式加盟し、世界のスカウト運動への仲間入りを果たしました。これが日本におけるボーイスカウト運動の始まりです。

1911年ロバート・ベーデン・パウエル候来日、乃木希典将軍と会見


世界に広がるボーイスカウト
164の国と地域で、約4000万人が活動しております。


国際色豊かなボーイスカウト
ボーイスカウトは、とても国際性が豊かな青少年団体の1つです。例えば世界中のスカウトたちが集うスカウトジャンボリーという大会があります。
2015年には第23回世界スカウトジャンボリーを山口市阿知須・きらら浜で開催。世界155の国と地域から約3万4,000人が参加しました。また、この大会の前後には全都道府県で7,000人以上をホームステイで受け入れました。この他、さまざまな国への派遣プログラムの実施や、国内最大級のキャンプ大会である日本スカウトジャンボリーにおいても海外からの参加隊を多数受け入れ、同じ志をもったスカウトたちがともにキャンプ生活を行う、生きた国際交流を体験できる機会が数多くあります。



世界におけるボーイスカウト運動
ボーイスカウト運動の目的・教育システムは世界共通です。名称も世界共通で、「ボーイスカウト」または単に「スカウト」と世界中で呼ばれています。1920 年には、国際事務局がロンドンに開設され、以来、人種・宗教・言語など、あらゆる違いを越えて、世界中の青少年の友愛を深めることを目指したスカウト活動が積極的に展開されています。現在、世界事務局がスイスのジュネーブに設置されており、これまでに2 億5,000 万人以上の人々が人生の一時期をボーイスカウトとして体験して、それぞれの社会の有能な一員として活躍しており、この運動の実績は高く評価されています。この数字は、ボーイスカウト活動が世界的規模で発展していること、その意義が広く世界に認められた証といえます。


ジャンボリーをはじめとした世界大会
ボーイスカウトでは各種のキャンプ大会を開催し、スカウトたちはそこで日頃の訓練で培った技能や技術を発揮するとともに、多くの仲間たちと友情を深め合います。日本の大会の中で最も規模の大きいものは、4 年に1 度開催される日本ジャンボリーで、全国47 都道府県から約2 万人のボーイスカウト(中学生年代のスカウト)が一堂に会し、野外を主な教育の場として学び、相互理解・国際親善を図ります。平成22 年8 月に静岡県富士宮市で、第15 回日本ジャンボリーが、国内1 万9,000 人海外1,000 人の参加を得て開催されました。また、日本ジャンボリーの合間を縫うように世界ジャンボリーが開催されますが、2011 年には、第22 回世界ジャンボリーが4 万人の参加者によりスウェーデンで開催され、日本からは約1,000 人が参加しました。2015 年には第23 回世界スカウトジャンボリーが山口県きらら浜で開催されることが決定し、世界中から3万人が参加します。2013 年には、このプレ大会がアジア太平洋地域スカウトジャンボリー、そして第16 回日本ジャンボリーとして、同じ会場・プログラムで開催されます。また、世界スカウトジャンボリー日本開催を契機に、スカウトが国際理解と国際交流を促進するプログラムとして「ウェルカム・ザ・ワールド」プロジェクトが展開されています。 この他にも、高校生年代のスカウトを対象としたベンチャースカウト大会や、障がいのあるスカウトの大会、日本アグーナリーなどが4 年ごとに開催されています。


何のための運動?
ボーイスカウトは野外活動を通して、国際社会のより良き市民の育成を目標としています。


運動の目的
ボーイスカウト運動は、レクリエーション活動を目的とするものではく、次世代を担う健全な青少年の育成を目的とする社会教育運動のひとつです。それは、青少年自らがもつ潜在的な可能性を発揮できるように促し、社会の一員として責任ある市民に育成することです。
「責任ある市民」とは、より良き社会人ということです。人間は、けっして独りでは生きていくことはできません。家族、地域、会社、国などの組織に所属して生きていくことが必要となります。その際に求められることは、ルールを守り、自分の責任を果たして組織やそこに所属する人々にとって安全で有用な人物であるかということです。そのことによって信頼を得て、その組織で生きていくことができるのです。


どんな事しているの?
ボーイスカウトと聞くとイメージするのはキャンプやハイキング、そして街頭募金などとよく言われます。ボーイスカウト活動は、野外で、子どもたちの自発性を大切に、グループでの活動を通じて、それぞれの自主性、協調性、社会性、たくましさやリーダーシップなどを育んでいきます。そのプログラムはバラエティに富んでいて、各年代においても様々です。